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2020.12.20

モデル化②!~どんな何をどういう風にやっていく?~

前回は、何をどんなふうにやっていくか?というところのさわりをお話ししました。

今回は、モデル化に至っていく歴史のお話を致します。

前段で、新しいモデルをスタートし、好調な滑り出しをしたことを書きました。
自分でもおどろくくらい、世の中のニーズにマッチし、(福祉の方々の賛否はありましたが)自社の高齢者住宅の入居スピードはとても早いものとなりました。

そして、周囲の、空室が多いマンションオーナーから矢継ぎ早に、自分のところもやってくれ!というお話をいただき、とある札幌市豊平区のマンションのオーナーと2棟の請負契約を致しました。
これが、大失敗で、セブンブレンチ社の第一回目の倒産危機につながります。

そもそも、なぜ埋まっていないんだろう?というところの分析をせず、自社の利益をあげないと会社が大きくならないことばかりに目が向いておりました。そして、猛スピードで入居を推進し、会社は1期目終了を迎える頃には15名の従業員へと拡大しておりました。そこで、事件が起こります。
約70室満室になった頃、その物件オーナーが我々にこう告げました。

「あなたたちを切って、私たちが介護事業を運営するから出て行ってください」

と。当然、大喧嘩になり、弁護士を入れ、話し合うことになりました。利用者様は当社を使いたいと言っていましたが、そのオーナーは夜間に合鍵を使って、高齢者の居宅に侵入し、「うるおいを使い続けたら、小遣いを渡さないし、出て行ってもらうからね」と毎晩、我々が見ていないところで暴挙になり、ケアマネージャーさんや行政も巻き込み大問題になりました。虐待予防センターや消費者センターにも相談に行きましたが、認知症などの方はとりあえないとはっきり言われ、自分たちの無力さを痛感しました。そもそも、そういうオーナーだから空室が埋まらないんよね・・・というのもきちんとリサーチしなかったのも問題だったのも身に染みました。

そして、これって受注の6割がなくなるわけで、普通に考えると倒産する事案でしかありません。
そこで私は頭がちぎれるほど考えました。ただ、指を咥え倒産したら、クソ野郎の思い通りにしかならない。
最後までもがいてやると。もがいてもがいて出た結論は、投資家の方々に自分たちの事業をモデル化し、行き場のなくなった高齢者を受け入れる箱を購入してもらうことでした。

丸二日寝ずに、四十枚にも渡る事業計画やプレゼンテーション資料を持ち、とにかくアタックするぞ!!!という動きをかけ始めようとする矢先、なぜか二件の話をあちらからいただくことになりました。
一件は明かせないですが、私のメンターでもある投資家の方々です。一件は、簡単にバレるので明かしますが、石狩の佐藤建設様です。新築を建てるので運営をやってくれないか?ということです。
この二件の話は一気に進み、旧オーナーと揉めている四ヶ月の間に急ピッチで話が進み、まさかの二棟同時オープンという恐ろしいスピードで我々は運に恵まれ、旧オーナーの住宅の6割の方が、新住宅に移転してきてくれました。

モデル化の方に作った資料は、金融機関の借入の際に、高評価を受け、運転資金の借入も成功。

倒産の危機から、まさかの大逆転!ということになりました。本当に運に恵まれています。
こういうことからも、私はぜったいに人を騙さない、人の利益を先に考えることを自分の信条とするようになりました。

以上からも分かる通り、先にモデル化しておけば、先にリスクを考えておけば・・・と反省しました。
幹部社員には、先読みをする、ゴールを明確にすることをいつも口酸っぱく言っています。
そうじゃないと、倒産してたくさんの人たちを不幸にするからです。
力がないと、きれいごとなんて実行なんてできない。私独自の福祉論はこういうところから始まったのかもしれないですねw

佐藤 肇祐

佐藤 肇祐Sato Keisuk

ワンダーストレージホールディングス株式会社
代表取締役 兼 CEO

株式会社セブンブレンチ 代表取締役