当事者の声を届けるVol.12後編

当事者の声を届けるVol.12後編

ワンダーストレージホールディングス広報担当 杉本梢です♪

「働く」をテーマに、就労継続支援を利用している当事者の声を配信!

 今回は「ぐろーあっぷ」を利用している『THさん』のインタビュー後半です。「ぐろーあっぷ」は、ワンダーストレージホールディングス株式会社のグループ会社である「ワンダーストレージクリエイションの就労支援A型事業所」です。

Q【これからの目標や将来の夢を教えてください】

A「ぐろーあっぷに所属してからは、主にパソコンを扱う作業をしています。今までやったことがありませんでしたが、自分に合っていると思っています。今後はエクセルで関数を扱ってデータを作成できるようになりたいです。将来的には、障害者雇用でパソコンに関われる会社に就職したいと考えています。」

 以前、パソコンを扱う立場ではなく、パソコンの本体を組み立てたり修理をしたりする仕事に携わっていたそうです。求人があれば、ハード面で関われる職場も視野に入れているそうです。

 今は、コロナの影響で障害者雇用の求人も減少しています。自身が求める職業を複数持つことで選択肢が増えます。THさんのように事業所で新たなことに挑戦し、自分に合っている分野を見つけることも意義のあることだと思いながら話を聞かせていただきました。

Q【読者に伝えたいこと】

A「統合失調症を患ってから、障害者雇用で働いたことがあります。連日残業が続き、常に仕事が山積みでした。可能な限り頑張ったのですが、病状が悪化し継続して働くことができなくなりました。この時の経験から、一般就労で働くことへの不安は今でも拭えずにいます。」

 精神障害をもっている方は、治療をしながら働くことになります。長時間の残業による激務や周りの理解がない環境だと、病気が悪化することもあります。精神障害への理解が職場にあれば、こういった状況は避けることができます。

 私も障害者雇用で就職しましたが、視覚障害者にはこなせない目を使う業務内容が原因で退職した経験があります。このケースも会社が視覚障害について知らないことが原因だったと言えます。状況で会社に相談をしました。当時、十八歳でした。私一人の力では職場環境を変えることは難しかったです。

どのように障害をもった方を雇用したら良いのか悩み続けている企業や専門機関からアドバイスを受けたり当事者の声を聞いたりしながら実績を伸ばしている企業。障害者雇用への取り組みは会社によって異なっているのが現状です。障害者雇用で一番大切なことは、障害理解です。それがベースとなり、適切な配慮事項や適材適所が可能になります。そうすることで、当事者も一緒に働く人たちも安心して仕事ができる環境になります。

A「退職後、何度も障害者雇用で就職先を探しましたが、精神障害を理由に断られることが続きました。もっと、精神障害者の雇用が進んで欲しいと思っています。」

身体障害を対象とした障害者雇用は1976年に義務化されました。知的障害は1997年。精神障害は2006年です。そういった背景もあり、精神障害者の雇用は他障害に比べると件数が低いです。

また、「精神障害」への正しい理解もまだまだ不足しています。精神障害をもっている方は精神疾患を患う前に、管理職として力を奮っていたり大きなプロジェクトを成功させたりと、キャリアを積まれている方も多く即戦力になる方もいらっしゃいます。

個人によって疾患も症状も異なります。疾患名や精神障害者保健福祉手帳の等級だけではなく、その方が障害を含めてどんな人なのかを知る視点が大切です。今までもこの視点を障害者雇用に取り組む企業向けの講演会でお伝えしてきましたが、THさんのお話を聞いてさらに広めていく必要があると感じています。

 次回の「障害当事者の声を届けるVol.13」も、ぜひお読みください。